パス系 入門

僕いむぼくど!

気付いたら今年で歴8年目に入るImbocdでございますが、私のやってるパス系の記事をまだ書いたことがなかったのでせっかくなので書こうと思います。

 

パス系のスタイルになってから今まで長い年月をかけて貫いてきた私の回しも私なりのこだわりも出てきたのでそれについてもひたすら書きます。

何故私がこんなスタイルになったか、や私の経緯は別の記事で書きます。

 

見る人によってはおもしろみもクソもヘドもない記事にはなりますが、

「こんな考え方もあるんだ…」

ぐらいに捉えてお時間あればお目を通しください。

 

 

 

 

・環境がむずい

皆さん日頃から撮影環境を意識されていると思います。

少しでも見やすく、

ペンが映えるように、

と様々なポイントがあると思います。

が、パス系においてはこれらのポイントに加えて意識すべき大きなポイント?というか問題点があります。

 

指先を使ったパス系のスタイルで回していると

 

「飽きる!」

 

「同じような技ばかりでつまらない!」

 

とよく言われると思います。

私も何十回と言われてきました。

が、確かにその通りでこれらの意見は決して間違っていません。

トラパやスクエアパスなんて指先の動きだけが違うのでパッと見の変化はまず分かりにくいです。

このように見える原因の1つとして人体構造も関係しています。

ちょっとした人間の構造の話ですが…

 

 

 

人はモノを見る時2つの人的システムを用います。

 

1つは1点を凝視する事で「形」や「色」を正確に捉える『中心視』

 

もう1つは網膜の周りを使い漠然視する事で「動き」や「位置」を正確に捉える『周辺視』

 

特にこの『周辺視』は瞬間的空間認識能力には必要不可欠とされており、

日頃ペン回しをしている皆さんは常に手の中でペンを操りながら指先でペンを制御しているためペンスピナーはこの『周辺視』が無意識的にしろ発達していると考えています。

 

指先のパス系の回しを見る時なんかは特にこの『周辺視』は動きや位置を正確に捉えるため円軌道に注目しやすくなります。

逆に『中心視』は1点凝視により生まれる形を取り込むので円軌道への意識は薄まり、中心で動いている指への注目が高まります。

 

ので私としては見る人に「円軌道」より「指」に意識を持っていきたい…

 

つまり『周辺視』より『中心視』にピントを合わせたい…

 

そのため指先パススタイルにおいて多くのペンスピナーが発達している『周辺視』の効力を少しでも抑える必要があります。

 

 

パス系をするにあたり、第一段階としてここの問題を少しでも解決しなければいけません。

では回し手としてここを少しでも閲覧者に分かりやすくするためにどうすれば良いのか…

 

1つは環境を工夫する事です。

 

まずはこちらの画像をご覧ください。↓

 


f:id:Imbocd:20230223202028j:image

 

 

 

 

こちらは私のいつもの環境です。

この写真を頭に入れた状態で下記をお読みください。

 

[パス系においてNGな条件🙅]

パス系をするに当たって、ペンについて私からはあまりオススメできない条件を今から2つ述べます。

 

1.ペンが長すぎる

このスタイルだとトラパやスクエアパスなど、指先の技が基盤となります。

これだけを聞くと

 

「ペンが長い方が円軌道も美してくて綺麗やん」

 

と思う方もいるかもしれません。

が、これが第一の落とし穴です。

 

確かにペンが長いと美しい円を描く軌道にはなりますが…

ペンが長いぶん円軌道も大きくなります。

トライアングルパスやスクエアパス、その為指先でのパス系は全て同じ方向で回るうえにペンの重心の位置がまず動きません。

目安としてペンを横に向けた長さが掌の倍くらいが限度です。

 

それ以前にこのスタイルは他のスタイルと比べると圧倒的にペンの軌道の変化が寂しいです。

他のスタイルだとペンが上下左右、前後に立体的に回りますがパス系だと同じ場所で同じ方向で同じ軌道のコンボがとてつもなく多いです。

自分では違う技をしていてもパッと見が同じ場所で同じ円軌道になるので第3者からの見た目の変化はまず分からないのです。

 

これに対する策の1つが

 

「指先の動きに視線を集める」

 

ように意識することです。

 

そのためにまずはペンを短くしましょう。

ペンを短くなることに比例して円軌道も小さくなります。

円が小さくなるぶん円軌道への注目が弱まるに従い自然的に第3者は中央で動いている指先の動きに注目します。

 

→ペンが短い

→小さな円軌道になる

→指の動きに注目しやすくなる

 

ということができるでしょう。

このようにして指先の動きを視線を注目させる事でやっている技、支えている指の違いを目立たせて少しでも変化を気付かせるのです。

これによって

トラパをしているときは

「あ、これトラパや」

スクエアパスをしているときは

「あ、これスクエアパスや」

または

「なんや今のコンボ!」

と思わせられることができるようになるかもしれません。

 

しかしこれを実現するに当たって新たな問題が発生します。

 

 

 

 

2.ペンが軽すぎる

パス系の技を単体として見た時、

ただのトライアングルパスなんかは軽いペンでもできますが指を4本、5本、と使う複雑な動きをする技やコンボにつなげる時はペンの遠心力もフルに使うのでペンが軽いとこれらの技を上手く繰り出す事ができません。

 

それに加えてパス系は先程も申した通り軌道の変化が少ないため少しのガタツキや突っかかりがめちゃくちゃ目立ちます。

 

以上の2点をおさらいすると

・ペンが長すぎたらダメ🙅

・ペンが軽すぎてもダメ🙅

 

 

 

そう。ここです。

環境の面でここがむずいのです。

 

 

「ペンを短くしようとしたら軽くなる」

逆に

「ペンを長くし重くしても円軌道がデカすぎてパッと見の変化が分からなくなる」

 

生活感のある環境などにしようとしてもこの両方を解決させたい。

かと言ってどちらかを捨てる訳にもいかない。

 

 

 

この大きな山場に私もぶち当たりました。

 

 

 

 

私は悩みました。

 

 

 

 

そこで考えて考えて考えて導き出した結論が

 

 

 

「ペンを長くして両端を背景と同化させる」

事です。

 

それを踏まえてもう1度先程の画像をご覧ください。

 


f:id:Imbocd:20230223202028j:image

 

 

 

 

黄色いペンは私自作のペンの

「筋肉ダルマmod」

というペンでシグノチップを6つ使っているのでかなりの重量です。

 

がペンが長くても両端が黒いですよね。

この黒い両端と黒机をあえて被せる事で回している時の円軌道において黄色のところのみを目立たせているのです。

 

これで少しはマシになります。

 

がまたここでも

「ペンの両端が潰れていて見にくい」

という意見もあります。

 

ぶっちゃけですが、これら意見を全て解決させられるような策は私はまだ思いついていません。

 

アングルでも指先の動きを少しでも分かりやすくできるようなアングル、

もしくは

円軌道が1番美しく見える真上アングル、

無限のレパートリーがあります。

 

他の人から見た印象などもありますが何を優先すべきかは皆さんに任せます。

私もそうしてるので…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次はパス系を極める時の私なりのポイントを述べます。

まずは大前提として技を覚えましょう。

また、技解説はここでは行いませんので分からない、できない技がある場合にはyoutubeなどでの解説動画をご覧ください。

 

習得必須技→⚠

オススメ技→○

とするならば…

 

[初級]

⚠トライアングルパス

⚠ミラードパワーパス

○itezaトリック

 

[中級]

⚠スクエアパス

⚠軸移しトライアングルパス

○1で全軸を補助するミラードパワーパス

 

[上級]

⚠軸スイッチ技

○コンテニュアスミラードパワーパス

○シメトリカルトライアングルパス

 

[超級]

○デュアルパス

○変形トライアングルパス

 

など他にもたくさんありますが…

これらを覚えるだけでも楽になると思います。

 

また技を繋げられるようにもしておきましょう。

例で言うならば

 

・トライアングルパス→スクエアパス

・ミラードパワーパスの途中で軸スイッチ

 

なんかです…

また後で説明しますがこの技繋ぎのレパートリーをなるべく増やす事が大切です。

 

ではそれ以降を解説していきます。

 

 

 

 

 

 

 

1.まずはfsに技単体を組み込む

パス系を始めるにあたりいきなりスタイルとして捉えるのではなく、まずはいつも通りのfsの中に少しパス系の技を組み込むくらいに捉えた方が良いです。

 

最初はただのトライアングルパスだけをどこかに組み込ませたり…

など…

 

やってみると分かると思いますがこれらを自然にfsの中に組み込むのは意外と難しいですよね。

シンプルであるぶんfsの中でそこだけ浮いちゃったりもします。

のでそこでできるだけ違和感のないようにちょっとだけ組み込めるように頑張ってほしいです。

 

また、

トラパにどの技から繋げて、どの技に繋げるか…

なんかも難しいところです。

 

順回転の123トラパであれば…

伏せソニひね→トラパ→ノーマル

なんかが例ですが…

 

ぶっちゃけfs全体のバランスを見てどう組み込むかはその時次第です。

皆さんの中でいかにして自然なトラパの導入を探ってみてください。

 

が、ここで1つ注意点。

そのパス系統の箇所がfsにおけるいわゆる

「見せ場」や「インパクトのある箇所」

になってはいけません。

 

見せ場なんかはしっかり別の技やコンボで別の箇所に作っておいてパス系の箇所は良くも悪くも目立たないようにしてください。

 

 

そうして探る中で自分の中でで良いので

「これは違和感ないんじゃないか…」

と思えるくらいにまで頑張ってください。

 

 

 

 

 

2.パス系の技を2箇所入れる

上記の1をクリアしましたら次は1箇所だったパス部分を2箇所に増やします。

この時、私なりの注意点がいくつかあるのでそれを踏まえて構成を考えてみてください。

これから述べます注意点は先程の1で作ったfsをもう一度用いても構いません。

2箇所が同じ軸での同じ技になっても構いません。

また、どちらかをfsの見せ場に置いても構いません。

正直構成の面ではここからが難しくなります。

 

 

・14秒以内のfsにして2箇所間は7秒以上開ける。

これは私の体験から得られた事ですが説明がむずいです。

パス系以外のスタイルのfsに指先パス系を絡めたコンボ1箇所の前後に置ける時間の感覚はせいぜい7秒が限界です。

例を上げるなら

 

『小技スタイルのfsの中で1箇所トラパを置いた。

トラパ部分がfs開始から3秒のところだったがもう1箇所パス系の技を置くなら10秒地点まで小技で繋げないとfsが締まらなかった』

 

ということです。

まぁ要するに14秒のfsとして見た時

最初の7秒を前半、

その後の7秒を後半として

前半後半1箇所ずつにパス系を置いてください。

 

 

 

 

・どちらかのパス系は1秒以上継続させる

トラパなんかは1回で半回転です。

1回だけだとパス系の見た目にはならないのでどちらかをトラパでもスクパでも良いので1秒以上継続させてください。

 

これはスタイルとして見たときに重要です。

小技スタイルなどのペンの軌道が上下左右前後するfsの中では先程も申しました『周辺視』が働きますがパス系になった瞬間に『中心視』に切り替わります。

 

のでそこに慣れるためにも1秒で良いのでちょこちょこ回してください。

 

 

 

 

 

 

 

3.どちらか指先パス系のコンボに変える

先程の2までが完了しましたら上記の技紹介で述べた違う技で繋げるコンボを2で作ったパス枠のどちらかに置きます。

 

見せ場になってる方でもなってない方でも良いですが…ここでも少しポイント

 

見せ場になってない方に置くなら見せ場にせず、

見せ場に置くなら見せ場にしてください。

 

そうなるとfsを1から考える事になるかもしれませんがその場合もNGです。

なるべくコンボや使用する指は変えずに代行してみてください。

 

14秒をオーバーしても良いのでなるべく元のfsの形を保ちながら組み込んでください。

 

ぶっちゃけここがうまくいったらもうこっちのもんです。

後はそれを違和感のないように徐々に広げていくだけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・パス系をするにあたってのポイント

最後になるべく変化や緩急をつけるべく指先パス系のコンボを連ねる時の私なりのポイントを述べます。

 

 

・同じリズムで回さない

円軌道のスピードが一定だとあまり見ていておもしろくないので箇所や技によってリズムを変えることが大事です。

私のfsで言うならば…

・2021年japancup決勝

・Teknica

・Effect

 

のパス部分をよく見ると若干回すスピードやリズム、指の可動域を変えています。

無意識的にしろそれらは第3者の視覚の変化に刺激をもたらすので興味があればご覧ください。

 

 

 

・他系統の技と絡める

パス系のコンボの中に別の技をちょこっと入れるだけでもかなり変わってきます。

小技や複雑技…何でも良いです。

私のfsで言うならば…

・第4回ペンスピタグコン

・crossed

 

など…

ただこれもその技のインパクトがあまりにも強いと元も子もないので気をつけてください。

 

 

 

 

とまぁこんな感じです。

もっと話したいところですがもっとマニアックな話になるので今回はこの辺で…

 

改めてにはなりますがこの世界を今でも私は探検し続けているので温かい目で見守ってください😭