教諭Àの執念 編集後記

僕いむぼくど!

お世話になります。Imbocdです。

2022年に入ってそうそう、cvの募集をかけさせて頂いたところ、前作より多くの提出者様にご参加頂き、審査も難しくなりました。(嬉しき悲鳴)

 

今回はまた「教諭Àの執念」の編集後記を書きます。

まだご覧になっていない方はネタバレになりますので先に視聴をお済ませください。

ここでは

・楽曲、演出、出演者等cvについて

・物語とcvの関係性

この2点を重点的に編集者、著者である私いむぼくどが解説してまいります。

 

 

 

 

・楽曲、演出、出演者等cvについて

 

今回は前作同様、林田匠さんの

「あかつき散歩」

という曲を使用させていただきました。

前作はoff vocalであったため、少し変化もほしいなと言うことで今回はon vocalにしました。

カッコ良い曲や激しい曲よりかは落ち着きのあってオシャレな曲の方が好みである私にとって性癖をえぐられてしまいます。

やはり好きですね。

今回は提出して頂いた皆さん全員に合否に関係なくアンケートを実施しました。

その内容は座右の銘であったり思い出であったりと様々…

物語での登場人物のセリフや場面など多々用いさせていただきました。

本編でも座右の銘を中心に英語表記に直して登場させました。

私のヨワヨワイングリッシュなので間違いもあるかもしれませんがご了承願います。

 

演出では

出演者切り替わりの場面で白い明かりと黒い明かりを適当に出してその場の雰囲気を作りたかったんですがどうでしたでしょう…?🤔

本作は16:9で編集しましたが4:3の編集も時稀に入れて、その背景は落ち着きのある薄い暖色系統の色を用いて暖かみを表現してみました。

その他にも

周りを黒くしたり白くしたり、色彩変調で曲に合わせてイメージやテンポ、トーンを変えてみたりとかなり苦労しました。

出来栄えはどうだったのでしょうか…🤣

 

出演者については

前作より倍率が跳ね上がり審査が難航しました。

その中でも要項で書いた

「ゆっくりとした回し」

「整った環境」

「手持ち撮影もいい味を出す」

とこれらの条件を満たしてくれた方が優勢であったと思います。

ここで一言。

「ゆっくりとした回しの方が受かりやすい」

というだけなので

「ゆっくり回したら受かる」

とは話が全く違います。

上記のポイントの他には

・突っかかりがない

・不自然なフレームアウトがない

・コマ落ちが目立っていない

など、最終的にはcvとの相性も含め客観的に見て審査を実施しました。

 

 

 

・物語とcvの関係性

前作同様、今回はアンケートを元に概要欄で物語を書かせて頂きました。

まず最初に言います。

今回の作品だけでも本編と物語の伏線?的な繋がる部分は多くあります。今回はそこを解説していきますが

前作の「生徒Aの理想」をご覧頂いているなら気づくことがもっと多く出てくるかもしれません。

 

1.私が見ていた色々な景色1

物語では養護教諭である私と教え子の生徒の二人で公園にでかけていました。

そこでの最後の私のセリフの要約です。

「橋を渡って帰る親子の後ろ姿は下から見ようと上から見ようと変わるものはない」

のセリフです。

cv本編での1番パートが終わったすぐのところと
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cast紹介の場面です。
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はい。河川敷の上からと河川敷の下から同じ景色を撮っています。

これは私が見ていた景色の表現です😤

 

2.私が見ていた色々な景色2

物語の中の公園に遊びにいっている道中。

自動販売機で私は少年にカフェオレを買って

公園についたらカフェオレを目の前の木机に置いて…

というシーンがありましたね。

そこを実写的に表しました。
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こちらです。

aRisa様へ行く直前の映像です。

ここでは上記の点を全て揃えて

「私目線」であることに気づいてほしいです。

ちなみに映っているカフェオレは本編でも書かれていた通り、最上段にあった140円コーヒーです。

 

3.本編で度々出ていた謎の動物たち

説明すると長いので順番にまずは正体を明かします。


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Ence様の〆の演出の際、右下に置いた「猪」


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toccha様の座右の銘の真下に置いた「鹿」


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crossさんの見えづらいながらも画面中央下部に置いた「蝶」

 

この縁起の良い「猪鹿蝶」の動物たちを置いて物語ヘ移ります。

 

まずは「猪」は

私と彼がでかけ始めるシーンの際の

「私が履き替えるのに手こずっているとものすごい速さでこちらに走ってくる」

で「猪」を表し

 

次に「鹿」は

彼が私に絵を見せた際、私のセリフの

「角を磨くのは素晴らしい事だよ」

で「鹿」を表し

 

最後に「蝶」は

彼が母と帰っていくシーンの

「彼らは橋の向こうで華麗に舞っていた」

で「蝶」を表しました。

 

ここでは縁起の良い動物たちを全て登場人物の言動で表現してみました。

 

 

 

 

 

全て言うとキリがないので今回はこのへんで。

前作と結びつかせる事ができる伏線もめちゃくちゃ今回貼ってるので

前作も見ながらお楽しみください。

生徒Aの理想 解説

こんばんは。Imbocdです。

私の初編集の作品である「生徒Aの理想」もうご覧頂けましたでしょうか?

 

先日、通学時に使う電車の中で立ちながら読書をしていたんですがそこでふと考えたんです。

ペン回しのCVでも1つの作品の中に物語を作れるんじゃないかと。

読んでいたのは「気まぐれロボット」という短編小説集なのですがこんな短いお話達でも読みたくなるんですから、CVでも同じような魅力を生み出せるんじゃないかと。

こういう経緯で、本作は

「CVと物語の融合」のような作品に仕上げてみました。この際、2つが完全な別物にならないよう、ちょっとした工夫も施しました。ここではそれについて編集者、著者である私Imbocdが解説してまいります。

ので

「まだ見てない!」

「見たけど自分の力でもっと探りたい!」

という方はこの記事を読むのはここまでにするのをオススメします。

以下の2つを重点的に解説します。

1.審査、演出等CVについて。

2.CVと物語の関係、ストーリーなど。

 

1.審査、演出等のCVについて

本作はハヤシダ様の「penguins deuter」という曲のoff vocalバージョンを使用させて頂きました。

ありがたい事に想定していた枠数より多くの提出者様からご参加いただき、審査をさせて頂きました。

どれも素敵で個性ある素晴らしいものばかりで苦悩を虐げられました。

審査って意外と大変なんですね。(汗)

ポイントとしては私の好みやセンスがどうしても影響してしまうのでその偏りをなくすために概要で書いた

「早めよりゆっくりとした回し」

をなさってくれた方が優勢であったと思います。

その他は

・環境が整っている(足、派手な部屋、机の装飾などペン回しより気を引いてしまうようなものが写り込んでいない)

・フレームアウトをしていない。

・つっかかりがない。

など全体的な評価やCVでの相性も同時に考慮し審査をしました。

 

募集前からあらかじめ制作するCVのなんとなくの雰囲気は決めていたのでそれにあった演出やテキストで編集しました。

 

ゲストはcynthia様に声をかけさせていただきました。

本作を作ろうと決めた時からcynthia様の独特な回しや彼にしか出せないアラウンド系統の個性は本作にぴったりだ!

と思っていたからです。

提出して頂いたオーダーも素晴らしいものでラスト演出のみならずとても編集が楽しかったです。

 

 

2.CVと物語の関係、ストーリーなど。

概要欄を用いて書いた物語は

「いじめにあっていた少年が保健室の養護教諭の先生に支えられ自分の考えや行動を改めて人生を見返す。

それは彼にとってどのようなものだったのか…」

というストーリーに仕上げました。

まぁ「なんかすごいなぁ」とくらいに思っててください。

 

しかしCV本編でもこの物語と繋がる伏線?的なのをいくつか張っているのでそれをいくつかだけ紹介していきます。

 

1.CV本編より、Editorが『??』である理由
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本作冒頭、口笛のタイミングでこの画面が一瞬移ります。そこには

Editorが???となっています。

そんなんImbocdお前だろと思っていてもまぁ聞いてください。

この画面をよく見ると???を覆うカッコが『』であることに注目してください。

本作では字幕演出を多々使いましたがもう一箇所この『』が使われたところがあります。

そのもう一箇所というのが冒頭のココとは真逆の本作終盤です。

終盤での字幕に注目すると、

 

僕は…ぼくどうなるんだろう…

 

僕は…ぼくどうな…

 

『僕は…ぼく…ど…』

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で字幕は終わっています。

一番最後の字幕も『』で覆いました。

 

じゃぁこの2箇所が『』で何かあるのか!?

という問題です。

 

ここで概要欄での物語に移ります。一番最初です。

物語は英語教師の

「それでは『』の中の日本語を英語にしてみましょう」

で始まっています。

はい。『???』はそのままにラストの方を英語にしてみます。

『僕は…ぼく…ど…』

『I am …boc…d』

『I'm…boc…d』

『Imbocd』

少し無理があるかもしれませんが私の名前になります。

これは冒頭の

Editor『???』に

Editor『Imbocd』があてはまる訳です。

 

2.概要欄での物語より、彼が読んでいた図鑑

物語の中で主人公の「彼」が図書室から借りた動物の図鑑を保健室で読んでいたら女先生が彼の前に座り彼に人的教育をするシーンがありましたね。

そこでの女先生のセリフの要約です。

「ウサギもゾウもキリンも良さがでるのはそれぞれのほんの一瞬。

もとをたどると皆同じ生物だから優劣はない。イジメがおきるのはおかしいと気づけ」

というものです。ここでの

「ウサギもゾウもキリンも」

のセリフに注目してください。CVを脳内再生して何か思い当たる箇所はありましたか?

CV本編の前半、出演者のTai様からEnce様に移る一瞬にその答えがあります。


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画面右下に小さく文がありますね。

この文を女先生のあのセリフと照らし合わせます。

「彼は耳が長いだけ」→「ウサギ」

「彼は鼻が長いだけ」→「ゾウ」

「彼は首が長いだけ」→「キリン」

の3種の動物を表しています。

さらにこの画面が映るのは本編ではほんの一瞬であったため

「ウサギもゾウもキリンも良さがでるのはほんの一瞬」

というセリフの表しであるのです。

 

3.物語での語り手の1フレーズの表現。

物語での一コマ、

主人公が女先生から教えを受け、その後の彼について描かれたシーンの要約です。

「その日から彼には今までの同じ景色でも少し違って見えた。

暗かったところが何か明るく見えている」

というところです。ここの

「同じ景色、暗かったところが心なしか明るく見えている」

の表現に注目し、

CV本編に移ります。

出演者、Ence様からAntumn様に移るシーンの実写映像で


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この電車のシーンと

本編後半のcynthia様のすぐあとのシーン


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「何かが違う気がする…」

の時のこの映像…

そうです。

比べたら分かりますが時間帯が違うだけで同じ場所で同じアングルで撮っています。

これは物語での

「同じ景色、暗かったところが心なしか明るく見えている」

の表現を示しています。

 

4.物語より、主人公の自決方法

物語での

「当時の彼は自決を考えるくらいに追い込まれていた

そこから身を投げようとしたが水にゴボゴボと溺れたり、貨物列車にグチャグチャにされる事もなかった」

というところ。

CV本編での字幕シーンの2つ。


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の2つ。

そこらは彼が身を投げようとした橋や駅なのかもしれません。

「今日もいけなかった。今日も。」

というのは

「逝けなかった」

という飛び降りる強さがない自分を憎んでいる事を意味しているのかもしれませんね。

 

5.タイトル「生徒Aの理想」の意味

ここまで聞くとCVのタイトルというよりかは物語のタイトルのように思えます。

 

ここでは「対比」について注目してほしいです。

そこは物語の一番ラスト。

 

今、成長して楽しく暮らしている「彼」が昔女先生と一瞬に遊んでいた公園を訪れたシーンでの後、

物語一番ラストで

「私の現実」

で終わっていますね。

 

生徒Aの理想」

「私の現実」

三者視点からの理想と

第一者視点からの現実。

両方が対比関係になっています。

 

このように物語とCV本編で繋がりのある関連部分を他にもいくつか張っております。

どこにあるか探しながら楽しむのもいいかもしれませんね。

 

最後に

「この物語はImbocdの実体験?」

という質問がDM等でいくつか来ておりました。

 

あなたの想像にお任せします。

 

理由としては今、それを答える必要がないからです。

もし本当だったとしても私はそんな過去を皆さんに知ってほしいわけでなく、CV本編やCVと物語の相性関係を楽しんでほしいのです。

 

まぁまた機会あれば。